空き家マンションを民泊として活用する5つのデメリット

みつおパパ
マンションを「ただ売る」っていうのはやっぱりもったいない気がしないかい?何かしら資産として活用できないかな、賃貸とか民泊とか…。
ななみママ
でもあなたは普段働いてるし、私だって暇じゃないんだから。そんな片手間でできるほど甘くないっていつもいわたに先生が言ってるじゃない。
岩谷せんせい
おっしゃる通りです。特に民泊は今参入障壁が低く、多くの方が取り組もうとされていますが、法整備が着々と進んでいます。今まで甘い汁を吸ってきた方も痛い目を見ることになるでしょう。現段階での案では、素人が「ビジネス」として民泊を行うにはかなり難しくなるように設定されているようです。

民泊はもう終了?今からマンションで民泊を始めるデメリット

売却以外のうまいマンションの手放し方・活用方法はないかと、最近話題になっている「民泊」に目を付けている方も多いと思いますが、民泊は「儲け」を考えながら行うものではありません。そもそも民泊は、宿泊費は無償で、食事代や必要最低限だけのお金をいただく、ボランティア色が強い性質を持ったものです。

2017年以降施行予定の民泊新法においても、この特色を残すため、ビジネスとして利益を追求する民泊の提供を制限しようとする動きを感じられます。従って、「資産活用」としての民泊は2017年以降徐々に無くなっていくことが推測されます。

マンションの民泊・資産活用の5つのデメリット

minpaku

本来、有償で部屋を提供する場合には行政の許可が必要となります。しかしインターネットを利用したサービスで提供することが増えてしまったため、多くの民泊が「無許可」という形になってしまっているのが現状です。これらの新たなビジネスモデルに対応するために法律を制定する運びとなっています。

維持費がかかる

民泊として資産活用していくということは、今までどおり管理費修繕積立金を支払うということです。概算で1泊10,000円、稼働率50%と見積もると、1ヶ月150,000円の収入になります。

そこから管理費・修繕積立金、毎回の清掃費、民泊仲介手数料を差し引くと利益としては5万円程度。インターネットで民泊の相場を計算すると「稼働率80%」などで試算していますが、それは都心の超好立地マンションに限ります。最初のうちは稼働率10%にも満たず(1ヶ月に2~3件)、確実に赤字スタートになるはずです。自動化すれば自分の時間を確保することができますが、その分支払うお金も増えていきます。黒字転換できるまでは1年単位で考えていかないと難しいでしょう。

更に、後述する2017年から施行予定である民泊新法では、年間の営業日数に上限が定められ、年間180日を超えて営業することができなくなります。つまり、稼働率80%以上なんてものは実現できなくなります。オランダやイギリスでは「90日」という例もあるため、今後は更に縮小される可能性もあります。つまり、マンションにおいて民泊は確実に赤字です。

「営利目的」として稼働率80%~90%という数字を目指すというのは、「住」を目的としたマンションの使用用途としてそもそも間違っているのです。

今後法規制が確実に強まる

いわゆる今は民泊の「稼ぎどき」です。法律による規制があいまいなため「やりたい放題」になっています。白タク同様、規制緩和の良い部分と悪い部分が併合しており、非常に政治的判断が難しい案件といえます。

そこに住まうマンションの意思は無関係で、自己の利益を優先している悪質な民泊オーナーがあとを立ちません。あなたもマンションに住んでいたならその気持ちは分かるはずです。お隣に住んでいた方が急にいなくなり、その代わり毎日毎日違う人が出入りしている様子を見たり、夜中になれば複数人で飲み騒いでいるような騒音が聞こえてくれば、それは嫌な気持ちになりますよね。

それが日本人ならまだいいですが、お客が外国人だった場合はどうでしょう。日本の民泊は海外の利用者が郡を抜いています。お子さんがいる家庭であれば恐怖の他ありません。

宿泊施設の不足を解消するための対策のはずなのに、宿泊施設からのクレームも多く寄せられています。不足分の受け皿になるはずなので、宿泊施設から感謝されるべきですよね。それがあまりに杜撰な管理と、宿泊施設のオーナーである自覚の希薄さが、周りに大きな迷惑をかけているのです。

マンションの資産価値が落ちる

民泊の利用者は、あなたの「資産」におじゃましているという意識は毛頭ありません。あなたがビジネスホテルを利用するときもそうじゃないでしょうか。ゴミは散らかしっぱなし、布団も乱れたまま、部屋を綺麗に掃除してからチェックアウトなんて、そんな行儀のいいことはしないはずです。

利用者としては「お金を払っているんだから」というサービスを受ける権利を主張されるはずなので、それは当然のことでしょう。そのマンション内で起こった物理的な問題(設備の破損・汚損、備品の盗難、周囲とのトラブルなど)に対して、立証や追求が現実的に難しく、民泊サービスを提供する業者が保証オプションを用意している場合がありますが、どちらにしろ仕事との両立で片手間で行うにはあまりに個人の消耗が多くなります。

また、民泊として資産活用を始める居住者が一人でも出れば、そのマンションの資産価値は低下していきます。なぜなら、マンションは「共同生活」の場なので、区分所有者本人が実際にそこに住んでいる数が少なくなればなるほど、マンションの意思決定に支障を及ぼすことになるからです。例えば区分所有者全員が投資用としてそのマンションを買っている方だったら、実際にオーナーはそこで暮らしていないので、区分所有者同士で話し合いをしても、今何が問題になっているか分からないはずです。話し合いもままならず、結局問題を放置し、マンションの資産価値がどんどん低下していくことになるのです。

犯罪の現場に使われる可能性がある

インターネットを通して間接的に契約を結ぶ民泊サービスでは、基本的にゲストとホストが顔を合わせることがありません。いつも丁寧に部屋を使ってくれるゲストなら良いですが、マナーの悪いゲストが泊まる可能性はゼロではありません。

ゲストが滞在中の部屋で怪我をしたり死亡する可能性、犯罪行為のために部屋を使われることで責任を追及される可能性もあります。そうしたときのリスク管理まで考えて民泊をはじめなければいけません。特に外国人が相手の場合は、自分自身も犯罪に巻き込まれる可能性も考えられます。

マンションの規約で禁止される可能性がある

法改正が足踏みをしていても、マンションの規約はすぐに制定することができます。マンションの規約はそのマンション内において絶対的な権力を持ち、「民泊」は特に自分以外が反対派に回ることが予想できます。マンション内で話題になってしまえばすぐに禁止されるでしょう。

また、マンション内であなたの民泊行為が吊し上げにされることもあります。現状法律違反を犯していなくても、マンション内は現実社会よりリアルな「多数決・民主主義」の世界ですから、あなたの民泊行為をすぐさま止めるよう指摘される可能性もあります。

今後の民泊の動向「民泊新法」

民泊はホテルや旅館に宿泊するのではなく、一般の家庭の民家に泊ることを指しますが、現在では個人宅や投資用に所有している部屋をネットを通じて貸し出すビジネスを「民泊」と呼ぶようになっています。2016年末までの制定を目指している民泊新法にて定義されている民泊は、旅館業法の対象外の宿泊施設とされていて、2017年以降は民泊といえば新法で定められたものを指すようになります。この民泊新法の大きな特徴が2つ挙げられます。

  • 建物の用途
    新法では民泊の建物は住宅と定められることから、ホテルや旅館が営業を行う事が出来ない住宅専用地で営業を行う事が出来るようになります。しかし、マンションの規約などで民泊を禁止にしているような場合では民泊として貸し出すことはできなくなります。
  • 営業日数に上限あり
    民泊では年間の営業日数に上限が定められ、年間180日を超えて営業することができなくなります。つまり、稼働率を50%以上にすることができなくなります。

今まで民泊で「稼げた」人も今後はそれが厳しくなります。「民泊が無くなる」という意味ではなく、ビジネスとして、利益を目的として民泊を行う稼ぎ方はなくなっていくことでしょう。

民泊というものがその昔生まれた背景や、民泊が今になって見直された現実の背景を考えればこれは当然のことと言えます。「ホテル不足」を緩和するために民泊が注目されているのに、ホテルと民泊がその顧客の取り合いをしている現状はやはりどう考えてもおかしいです。