マンション内に暴力団事務所が入居しているときの退去させる方法

みつおパパ
たっ、たたた、たた大変だ~!!
ななみママ
どうしたのよパパ!そんな大声出して!おとなりさんに聞こえるじゃないの。
みつおパパ
暴力団が…!暴力団がいるみたいなんだよ!このマンションに!!うちは子供もいるし、すぐさま引っ越しの準備をしよう!
岩谷せんせい
みつおさん、落ち着いて。暴力団の種類によっても取れる対応が異なります。まずは落ち着いて私の話を聞いて下さい。

暴力団をマンションから立ち退かせる方法

暴力団がマンション内に暮らしている・事務所を構えている事実があったとしても、すぐさま退去させるということが事実上できません。

マンションという住環境においては、私たちの「平穏な生活」がまず第一に優先されるわけですが、暴力団といっても今は「一般人の仮面」を上手に被っているため、明確な証拠がないと把握することが困難な状況となっています。

暴力団の種類によって対応が異なる

暴力団には「指定暴力団」と「その他の暴力団」に分けられ、指定暴力団については事務所内でやってはいけない「禁止行為」が定められています。そうした禁止行為をしている事実があれば、暴力団をすぐさま退去させることができます。

参考:暴力団対策法で禁止されている27の行為

これに該当しない場合(指定暴力団であるか否かに関わらず)でも、次の行為を行うものは「区分所有法に基づいて」立ち退かせることができる場合があります。

・建物の保全に有害な行為を与える場合
・区分所有者に対して共同の利益に反する行為をする場合

あまり具体的ではありませんが、暴力団が事務所を構えていることが明確な事実となり、区分所有者の間でも平穏な住環境が維持できないと判断された場合(区分所有者と議決権の各4分の3以上の賛成決議)、行為の停止等の請求・区分所有権と敷地利用権の競売請求が可能です(事実上の立ち退き請求)。

賃貸マンションの場合の対応

ほとんどの確率で、賃貸借契約上「暴力団などの反社会的勢力と関係がないこと」が賃借人に対する条件として課せられているはずです。それに対する場合の今事例であれば明確な契約違反となりますので、区分所有者である賃貸人は賃貸借契約を即刻解除することができます。

しかし、賃貸人とは無関係の他の区分所有者が契約の解除を求めることができないため、我々としてはその賃貸人に対して契約の解除を要求することになります。

最近では暴力団に対する規制が厳しくなっています。この賃貸人のようなケースで「知らなかった」として暴力団に部屋を貸していた場合も、「利益供与」として何かしらの罰を課される可能性もありますので注意して下さい。

どうして暴力団は無くならないの?
暴力団がなくならない一番の理由は「必要悪」だからです。私たちにとっては脅威でも、政治家やお偉いさんにとってはいいボディガードにもなるし、風俗店や飲食店、お祭りなど、安心して経営・運営できるようバックで支えています。よくイメージされる「麻薬の密売」や「殺し」は暴力団内部における禁止事項・破門の対象なので行われていません。そうしたことをするのはギャングや盗賊、悪党です。地元のヤンキーたちが集まっているだけでは警察に捕まらないのと同じで、暴力団の存在自体も合法です(結社の自由)。集まって人に迷惑をかけたり、悪いことをすることが違法なのです。その証拠を掴まないかぎり、暴力団を逮捕したりすることができないのです。

居住地域の治安を確認する

kodomo

例えば、新宿区大久保周辺のマンションは暴力団、外国人、水商売の方が多く住まう地域です。こうした地域でその人達の校正や立ち退きを待っても、それはイタチごっこに終わり、次から次へと新しい方が入居してくるでしょう。

また暴力団がそこのマンションを選定した「理由」について考えると、みつおさんが言うように「売却」を検討するのも一つの手段ではあります。暴力団がそこを事務所として選んだということは、その周辺で主に活動しているということです。暴力団目線で言うと、その周辺でよく問題が起こる(暴力団が求められている地域)ということです。あなたの住んでいる地域の犯罪件数や事故件数などは警察が発表していますし、周辺の治安を確認する術はいくらでもありますよね。

時間が経ってしまうと売るに売れなくなり、賃貸に出したとしてもそれこそ暴力団のような方しか応募してこないでしょう。特にお子様がおられる家庭では「売りどき」として真剣に考える機会なのかもしれません。