【売却・賃貸・民泊】中古マンションの一番得する手放し方はどれ?

みつおパパ
引っ越すことは決まったけど、一番はこのマンションを「どう手放すか」だよな…。売却か賃貸か、今流行りの「民泊」なんて利用方法もあるみたいだし、せっかくだから上手に手放したいよなぁ。
ななみママ
なら「民泊」じゃない?東京オリンピックも控えてるし、2つ上の階の方はやってるらしいわよ。うちは立地も悪くないんだし、簡単に売却して手放すのは勿体ない気がするわ。
岩谷せんせい
民泊は確かに今人気ですね!東京オリンピック後もその需要は続くと言われていますし、いい目の付け所だと思います。しかし、「絶対に失敗したくない」のであれば、これは間違いなく売却してしまった方がいいです。詳しく解説していきます。

中古マンションを上手に手放す方法

結論からお話すると、中古マンションは「売却」するべきです。賃貸か民泊か、イザという時のために空き家としておくか、それともリノベーションして他の活用を考えるか、色々と検討されていると思いますが、明確な計画がなされていない場合は中古マンションを売却すべきです。

これからその理由をまとめていきます。

日本の空き家・空室問題

akiya

今日本で起こっている数々の問題がありますが、その中でも「空き家・空室問題」は危機的状況として社会問題に発展しています。総世帯数を大きく上回る住戸数と、新築購入を推進する国の制度上の問題、新築マンション建設ラッシュ、更に止まることのない人口減少、こうした状況から将来は3件に1件が空き家になると言われています。

平成25年の調査実績値で言うと、総住宅数が60,629千戸あり、その中で国が「空き家」として認識している住宅が8,196千戸あると言われています。比率で見ると13.5%が空き家になっている状況です(総務省:土地統計調査)。

しかもこれは、「国が認識している空き家」に限りますので、実態をもっと見れば、4件に1件は空き家であると推測します。これはどんどん加速することは容易に想像できます。

売れにくい・貸しにくい、日本は買い手市場

つまり今の中古マンション市場は「買い手市場」、買い手が物件を選び放題の市場であり、売り手・貸し手が客を選べない状況にあります。

こうした背景から、賃貸や民泊、リノベーションといった新しい活用方法が生まれてきています。ですから、一番やってはいけないのが空き家として放置することです。ただでさえ国土が狭い日本なので、何もしないで放置するのはいけません。

賃貸として貸し出す場合のメリット・デメリット

まず、賃貸業務・大家業務はトラブルが多く、片手間で行えるものではないということを先にお伝えしておきます。

「とりあえず貸してみて、ダメだったら売ろうか」そうした安易な考えの場合、絶対に賃貸業務は向きません。今の賃貸市場は、「人気物件」か「格安物件」しか需要がありません。中途半端な物件はまず借り手が見つかりませんので、自分のマンションの価値を今一度見つめなおすことから始めてください。

中古マンションを賃貸に出すメリット

以下のメリットは全て「借り手がいること」が前提になります。

  1. 賃貸収入を得られる
    不労所得として賃貸収入を得続けることができます。
  2. 黒字化させやすい
    もともと住宅として購入した物件だと、扱いが「投資物件」ではないため、金利が高い投資ローンや事業ローンを組む必要がありません。金利が安い住宅ローンそのままなので、投資用物件として購入された方より黒字化させやすいのです。
  3. 節税対策になる
    貸し手にとっては事業用資産になるため、その維持・管理にかかる費用がすべて経費になり、所得から控除されます。管理費・修繕積立金・住宅ローン金利・固定資産税・改修工事費・清掃費など。

中古マンションを賃貸に出すデメリット

結論から言うと、メリット以上にデメリットのリスクの方が大きく、軽い気持ちで黒字化できるほど甘い世界ではありません。

  1. 借り手が見つからない
    最初に解説しましたが、今日本は「空き家」が社会問題になっています。売りたくても売れない、貸したくても貸せない、そもそも人がいない、という状況になっており、借り手を見つけるのも一苦労です。
  2. 初期費用と継続的な固定費がかかる
    賃貸として出すには、原状回復のための清掃・改修費がかかります。これは居住者が退去する度にかかります。またメリットにあげた「節税対策」としての経費についても、黒字になっていることが前提ですし、経費を支払う事実は変わりません。経費経費…と言っているほど足元を救われ本質を見失いがちです。
  3. 新居購入のローンが組めない可能性がある
    賃貸に出す物件のローンが残っており、更に新居の購入として二重に住宅ローンを組む場合、銀行側の立場になれば空き家としてのリスクを当然考えるため、新居に対するローンを許可しない可能性があります。現実的にも賃貸物件のローンが残っていると、ほとんどの銀行が許可を出しません。
  4. 居住者とのトラブル
    一番多いトラブルは家賃の滞納です。マンション内でのトラブルは基本的に管理会社に連絡が行きますので言うほど問題にはなりませんが、大家として直接的に影響を受けるのが家賃です。払うのを忘れているのか、払えないのか、「督促」というのは精神的に辛いものです。長い付き合いになるので最初の段階でしっかり借り主の調査を行わなければなりませんが、厳しくし過ぎると今度は借り主が見つからないということにもなります。

民泊・Airbnbのメリット・デメリット

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最近注目を集めている「民泊」とは、簡単に言えば「個人運営のホテル」です。Airbnbという民泊の仲介サービスに登録すると、ホテルを探す感覚でその日の宿泊先を選んで借りることができる画期的なシステムです。諸外国では一般的ですが、日本においては2015年あたりから最新の空き家対策として注目されるようになりました。

民泊は今後確実に参入障壁が上がる

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画期的なシステムであるこの民泊が今こうして流行りだしている理由は、何も整備が整っていない無法地帯だからです。旅行業界・ホテル業界のように、きちんと法律に則って運営をしているところがバカを見ている状況なのです。

なぜこうした状況になっているかというと、民泊というシステムが「旅館業」と「賃貸業」のちょうど狭間にある事業形態であるため、今はどちらにとっても都合の良い法律を、都合の良いように利用することができてしまっているからです。

しかし、民泊に関する法律はここ数年の間(少なくとも2020年の東京オリンピック前まで)に必ず制定されることでしょう。すると、今儲かることができている人も、必ずそれに対応した整備を整えなければならなくなります。儲からなくなったときにそのマンションを売ろうと思っても、恐らく価値は下がっているでしょうし、今売って得ることができるキャッシュまでペイできるほどの売却額に当時なるかは分かりません。

民泊としても賃貸としても同じことが言えますが、「とりあえず」という感覚でやるのではなく、民泊なら民泊、賃貸なら賃貸で、継続的にその収入を得る方向性で固めないと、本気で取り組んでいる方には絶対に勝てませんし、絶対に赤字です。

中古マンションを絶対に売却した方がいい理由

賃貸も民泊もやめた方がいいというのは、ここまでまとめた内容そのままになりますが、要はあなたのモチベーションがどこまで高いのか?ということです。

賃貸でも民泊でも、継続的な収入・継続的な出費どちらも伴います。不動産による収益は「不労所得」だといいますが、長年の経験と、それを体験された方たちの様子を見ると、とても不労所得には見えません。ちゃんとしたビジネス、つまり「労働収入」です。

「片手間で…」「週にこれだけやれば…」といった簡単なものではないということは誤解しないようにしてください。これを正式な事業として行っている法人もあるくらいなのですから。

特に普段お仕事をされている方には、全員に「売却」を提案します。それは、賃貸も民泊も割に合わないからです。黒字化させて、購入価額を上回るまでの利益を出すまで、一体どれだけの期間がかかるでしょうか。また自分がそれに費やした労働時間は目に見えないため、実質プラスに転じるのは何十年も先です。もしかしたらあなたが既に亡くなっている頃かもしれません。

その覚悟がなければ売却を選択するべきでしょう。ただでさえ不動産が売れにくい時代に、価値の減少が前提としてあるマンションを「今」売らずにちまちま日銭を得るために寝かせておくのはもったいないことです。東京オリンピックの後押しもあって、この機会を逃せばもうマンションは売れなくなることでしょう。厳しい言い方をすれば「悩んでいる」というだけで、賃貸も民泊もあなたにその資質は無いと思います。

是非、曖昧な選択だけはしないようにしてください。