売るべき?待つべき?マンション売却の決断・タイミング

みつおパパ
娘の一人部屋として今のマンションの売却を考えているけど、背中を押すような決定打がイマイチないんだよなぁ。
ななみママ
そうねぇ…娘のために一人部屋は必要かもしれないけど、作ったことでまた新しい問題も出てくるかもしれないし。今じゃなくてもいいような気もするのよね…。
岩谷せんせい
マンションの売却タイミングはよく上がる議題ですが、買主にとっては大きな買い物なので「売りたいときが売り時!」なんて無責任なフレーズで収めることはできません。そんな簡単に買い手は見つからないのが現状です。ただ、不動産の価値は「下落」が前提で、「維持」は本当に難しい、「値上がり」なんて広尾の高級マンション以外はありえません。「タイムイズマネー」という言葉の通り、悩んでいる時間がそのまま機会損失になるのが不動産の特徴です。従って、少しでも「売りたい」と思っている方は査定だけでも受けた方がいいかもしれません。

マンション売却のタイミング

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冒頭でも触れましたが、マンションは「下落」が前提です。土地に関しては上下しますが、その上の建造物にかかる価値は「劣化」を伴うため、価格が高騰することは本当にまれなケースなのです。

例えば、住友不動産系列の管理する広尾ガーデンヒルズなどは、中古でありながら常に買取予約者が付いているいわゆる高級マンションです。芸能人や著名人なども多く住んでいて、マンションのブランド自体に価値が付いています。こういったマンションは、築年数などが逆に価値の要素になりますが、一般のマンションにはまず当てはまりません。

今なら豊洲や新木場など、キャナル近辺でなければまず値上がりを期待することはできませんので、その他の物件に関しては価格はどんどん下がっていくことを頭に入れておきましょう。

マンションの売却タイミングの目安

マンションの売却を考える上で、次の要素に当てはまるかどうか検討してみて下さい。経済的に余裕があり、以下に該当する項目が多い場合はマンションの売却を進めてみてもいいかもしれません。

①家庭環境の変化

みつおさんの家庭がこれに該当しますが、マンションの売却を検討する方に多いのが「家庭環境の変化」です。

・子どもが増えた
・子どもが独立した
・子供部屋が必要になった
・結婚した
・離婚した
・実家に帰る

など、家庭環境の変化が最もマンションの売却においてフックとなります。確かに緊急性は高くありませんが、ズルズル引き伸ばしになりがちな傾向があるので、スパっと決めてしまった方がいいかもしれません。

余談ですが、マンションの購入を希望される方は必ず売主さんの「売却理由」を聞かれます。自分と逆の行動をする人の心理に対して疑いをかけたくなるからです。「実は事故物件なんじゃないか?」「何か欠陥があるんじゃないか?」と心配になるのですが、その際に家庭環境の変化が理由であると話すと、買主さんにとっては納得を得やすく購入がスムーズになります。

②築年数が15年以上経過しているマンション

築年数が15年以上経過したマンションについては売却を検討してみてもいいかもしれません。マンションの耐用年数は30年~50年と言われていますが、買主側にとってはできるだけ築浅の物件に住みたいと思うのは自然なことですよね。「今後はずっとここで暮らしたい」と思ってマンションを購入する買主が大半です。

それが20年、30年と経過したマンションともなるとやはり購入側からしたら自動的にフィルターにかけられ「見られない」ということもあり得ます。

しかし、マンションは戸建てと違って大規模修繕工事というものが12年ごとに必ず行われるため、実際は20年、30年経っても最新のマンションと遜色ないケースがほとんどなのです。一度でもマンションに住んだことがある人からすれば、この大規模修繕工事が完了したマンションに対して逆にフィルターをかける人もいるため、ちょうど15年くらい経過したマンションが売れやすく、それ以上になると、次の工事までまた時間がかかってしまうため売れにくくなります。

③あなたのマンションの価値が既に大幅な下落をしている

マンションの価値というのは、そのマンションだけでなく、近隣施設や環境など様々な要素が絡み合って形成されます。

・マンションの周辺で殺人事件があった
・地域の過疎化が深刻に進んでいる
・商業開発が進んでいない又は撤退

など、あなたの回りの環境を今一度見つめなおしてみて下さい。売る際に、人には言いにくいことやできれば言いたくないことがあったりしませんでしたか?そういったことがあるとマンション自体の建物価値は下がらなくても、実際に売る際は大幅な値下げを余儀なくされることも考えられます。

社会的・環境的な不動産価格は徐々に下がっていくのではなく留まることなく「急落」していくため、すぐに売ってしまった方がいいのです。

特に社会的な問題によって価格が下落した場合は、「売ったもの勝ち」になることが多い傾向にあります。というのも、マンション売却における最大のライバルは、同マンション内の居住者だからです。同マンション内で複数の部屋が売りだされていれば上から順に売れていくのが普通です。自分よりも上の階に売りに出している方がいればそれだけ時間がかかってしまいます。

④管理費・修繕積立金の値上げ

マンションに住んでいる以上、管理組合に対して管理費・修繕積立金をお支払いしていると思います。

管理費とは、管理組合の運営に関する費用。
修繕積立金とは、大規模修繕工事に備えた積立です。

管理費が値上げされる物件というのは、空き住戸が多かったり、駐車場(特に立体や機械式)の空きが多い物件です。モノとしてはあっても、そこを利用している人がいないとお金を取れないため、管理組合が赤字になるのです。その他、無駄なものへの支出が多いマンションは管理組合や管理会社に問題があるケースが多いため、そこに住み続けるメリットは正直少ないと言えます。

修繕積立金が値上げされる物件は、大規模修繕工事を終えたばかりの物件です。通常、修繕積立金というのは年々値上げされるものですが、大規模修繕工事後となると今までプールしてきた分が一気に無くなるため、単発的に行われるスポット工事に備え値上げされることが多いのです。

この内部的な問題については、購入を考えている買主にはかなりイメージが湧きにくいため、あまり突っ込まれず買ってしまう方も多いのが実情です。逆に売主としては売却のタイミングとしても良く、別に隠しているわけではないので問題にはなりません。管理費・修繕積立金の値上げのタイミングがあれば売却を考えてもいいかもしれませんね。

⑤マンション内での事件・問題

共同生活を行う上でのマンションは必ず何かしらの問題を抱えています。これは規模や価格帯に関係はありません。

・ゴミ捨て場が常に汚い
・住民の民度が低い
・マンションの清掃や設備管理が行き届いていない
・管理会社の対応が悪い
・管理組合の運営に問題がある
・管理費の滞納者が多い

など、マンション固有の問題や住んでみないと分からない問題はどこもあると思います。例えば横浜の某タワーマンションは、体外的にはすごく見栄えがよくカッコいいですが、いざ住んでみると鳥のフンがすごくて洗濯物が干せなかったり、せっかくのタワーマンションなのに眺望が最悪だったりします。

特に共有のゴミ捨て場を見れば、大体のマンションの治安は把握できます。こうしたマンション特有の問題については管理会社に問い合わせれば教えてくれます。それか理事会や総会の議事録をもらって、何が管理組合の内部で話し合われているか知ることでマンションの問題を浮き彫りにすることもできます。マンションの共有部に関する問題を売主であるあなたが買主に説明する義務はないので問題にはなりません。

⑥学区内であれば長期休み期間を狙う

小学校・中学校に近いマンションの場合は、夏休み・春休み・冬休みの期間を狙って売りに出すのが効果的です。特に1月~3月は、不動産売買自体のピークでもあるためうまく狙っていくと良いでしょう。

学区以外であると、夏休み・冬休みの期間は本当に閑古鳥なので、逆に広告料を節約し、売りのピークまで戦略を練る期間に当てたほうがいいかもしれません。

早期売却のすすめ

以上がマンション売却のタイミングについての解説でしたがいかがでしたか?

今少しでも売ろうか悩んでいるという方は、恐らく自分の中での決断はできているものと思われます。私の経験的にも、「悩んでいる」と言いながらただ背中を押して欲しいだけと見れる方がたくさんいらっしゃいました。ただそれは当然のことのようにも思えます。ほとんどの方がマンションの売却なんて初めての体験なので、何が正解で何が間違っているか分からず踏ん切りが付かないのです。

またもっと現実的なことを言うと、「売ろう」といざ決断しても、実際に買い手が見つかり売れていくまでは平均6ヶ月以上はかかります。その間にも不動産の価値は物理的・社会的な影響を受けどんどん下落していくため、悩んでいる時間自体がもったいのです。「売りたい、売ろう」と決断するのは序章に過ぎず、そんなところに力を入れる時間があれば、今後どうやって実際に売っていくかの戦略を練っていったほうがいいです。それが難しいのか現実的なのか判断した方が、本当に売却する必要があるのかという核心に迫ることができます。