高所平気症と発育障害~タワーマンションが子供へ与える2つの弊害

みつおパパ
な、な、ななみ・・・。スゴイ怖い話を聞いたんだけど、「高所平気」って知ってるかい?いわたに先生が教えてくれたんだが、どうやらその「高所平気症」はタワーマンションに住んでいると赤ちゃんや子供に影響を与えるみたいなんだ。
ななみママ
ええ、もちろん知ってるわよ。今年の4月にも大阪の阿倍野のタワーマンションで同じ事件があったもの。子供がそんな不注意で亡くなるなんて本当に気の毒ね…。
岩谷せんせい
以前タワーマンションのデメリットを解説させて頂いたときもお話しましたが、はっきり言いますと、小学校に上がる前のお子さんがいる家庭で20階以上の高層マンションに住むことは控えた方がいいです。これはお話の高所平気症以外に、お子さん自身の発育の観点からもタワーマンションはあまりいい環境とは言えないからです。

タワーマンションに住むと子供の発育に影響を与える

タワーマンションや高層マンションの人気が高まり、至る所でにょきにょきとマンションが建設されています。管理人やコンシェルジュ常駐でセキュリティが万全であると、特にファミリー層に人気なのですが、その高層マンション・タワーマンションが実は子供に大きな成長障害・死のリスクに晒しているという事実をご存知でしょうか?

高さに恐怖を抱かない「高所平気症」

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近年、子供がマンションから転落死する事件が増えていますが、こうした背景には子供がマンションなど高いところに慣れてしまい恐怖心を抱かない「高所平気症」が原因であるといわれています。

そもそも子供には遺伝子的に「高所恐怖症」が備わっており、何も教えなくても本能的に高所を避ける動きを見せることが分かっています。しかしその場所が「危険・安全」という認識基準については4歳までに形成されるといわれていて、物心ついた時から高層マンションなど高い場所で過ごすことが多いと「高所平気症」を身につけてしまうことがあるのです。

特にタワーマンションであると外の景色は見えていても地面が見えないため「怖い場所」「恐怖」という認識が育ちにくく、好奇心が旺盛な赤ちゃんは勢い余ってそこから飛び降りてしまうのです。

ベランダだけでなく窓際も要注意

ベランダやテラスを利用してカフェスペースを設けたり、景色や夜景を楽しむライフスタイルはタワーマンション購入者だけの特権です。しかしそれは子供にとっては死のリスクを高めるための凶器にしか成り得ません。

テーブルセットやイスを置くことで、子供が外を覗き込めたりして転落のリスクが高まってしまいます。ベランダはどちらにしても転落リスクが高いため親は注意深く見るようになりますが、窓際については空気の入れ替えなどで網戸にしていることも多く、その窓際からの転落事故が特に増えているのです。

自分が昼寝をしていたら子供の姿が見えずベッドの上の窓から転落していたケースもあります。鍵をかけていても上下の簡易的な鍵であれば、知恵のついてきた子供は親の行動を真似て簡単に開けてしまうこともあります。

タワーマンションで暮らす子供は発育が遅れる

高所平気症にならないためには3歳~4歳までにジャングルジムや滑り台など高さがわかる遊具で遊ばせて危機感を覚えさせることが有効なのですが、わざわざ下に降りて遊ぶことを億劫に感じ、マンション内の友達と集まって室内で遊ぶことがメインになってしまいます。

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最近の過保護の親は、「公園にある高所の遊具は危ないから撤去しろ」と馬鹿げた発言をされていますが、ジャングルジムや滑り台といった遊具の目的は「高所の恐怖」を子供に身につけさせるためですので、撤去をすれば高所からの転落事故はかえって増加します。これらは安全に遊ぶ・生きていくための知恵を身につけさせる遊具なのです。もちろんこうした遊具も危ないことは確かなので、子供が遊んでいる時親は目を離してはいけません。

また建築基準法の規制・日当たりの問題などで、タワーマンションが建築できる場所というのは駅直結又は駅前などの商業地域に限定されがちです。するとどうしても子供が遊べるような公園や敷地というのは周りに無いことが多く、外で遊ぶ(恐怖感を養う)環境が子供に与えられなくなってしまうのです。

タワーマンション・高層マンションは子供の成育にも影響しているといわれていて、高所平気症以外にも、室内遊びが増えることから運動能力の低下や、コミュニケーション能力の低下太陽に当たらない・日照量不足によるビタミンD不足と骨粗しょう症などの健康・発育上の問題を引き起こすと言われています。

また、タワーマンションはその構造上、微々たる地震でもわざと揺れるようにできていて、その揺れが体質的に合わないというお子さんも多いようです。すると集中力の低下、自律神経の乱れ(自律神経失調症・多汗症など)を引き起こすリスクがあります。神経系の病気は特に小さい頃の生活環境が原因で起こり、「一生」あとに引き継ぐものです。

子供のために住替え・売却を意識するなら

「子供のセキュリティのため」「子供がもうすぐ生まれるから広めの部屋に」ということを理由に、今のマンションやアパート、あるいは戸建てからタワーマンションに住み替えたいと考えている方は慎重な判断が求められます。

本当に「子供のため」であるなら、タワーマンションという選択肢は外れるはずです。私はタワーマンションの販売営業と、フロントマンとしての管理経験もありますが、この世にタワーマンションほどエゴと見栄の塊のものを知りません。それを肌で感じてきました。

確かに眺望は素晴らしいものですが、「タワーマンションに住みたい」という欲求の最優先事項が「子供のため」であることは少ないように感じます。自分の欲求がまずあり、「子供」というのを後付けにしているはずなんです。

不動産の売却においては「子供」というのが大きなターニングポイントになります。そのタイミングでの判断として「タワーマンション」を選択するのは少しリスクが大きく、仮にその選択をするとしても、子供が小学生以上の年齢になってからの方がいいように思います。